IgE, IgG, IgA検査とは?
IgE抗体検査とは?
IgE抗体は、主に粘液分泌で見られます。
IgE反応は、食物または吸入によるアレルゲンへの暴露の直後に起こります。
通常、アレルゲンへの暴露から15分以内に初期相反応が現れます。
その後、後期相反応が4-6時間後に現れ、浮腫や炎症が何日にもわたって続くことがあります。
IgG抗体検査とは?
IgG抗体は、血液中で最も多くみられる抗体です。
炎症のプロセスは数時間から数日間と緩やかであるため、このタイプの反応は「遅延型」と呼ばれます。
マクロファージと呼ばれる免疫細胞が即ちにこれらの免疫複合体を処理しますが、その能力には限界があります。
抗原を体から排除しようとするマクロファージの能力を、過剰な抗原が飽和してしまう場合があり、その結果、免疫複合体が長期間にわたって体内を循環し、体組織への沈着が起こります。
IgGには、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4を含むいくつかのサブクラスがあります。
USバイオテックはこの4つのサブクラスすべてを分析し、抗原ごとの総IgG抗体レベルをレポートします。
IgA抗体検査とは?
IgA抗体検査の結果は、原因食物や吸入抗原を特定するための追加情報となります。
USバイオテック研究所での社内研究の結果、IgE抗体が陰性の検体の90-95%のうち、70-85%がIgG抗体で陽性でした。そして、IgEとIgGが両方とも陰性の検体のうち、30-40%がIgA抗体において陽性を示しています。
IgAとIgGの両方が、種々の慢性炎症性疾患に関係している場合があります。
残念ながら、どういった段階でIgGまたはIgA、もしくはその両方に指令が出される、という絶対的なルールは存在しませんが、両方の抗体を検査することで、総合的な評価を患者様に提供することができます。

最新情報

  • 体液および粘膜免疫応答、または経口寛容の機能障害により、各種の疾病が誘発されます。こうした免疫能の低下(寛容の低下)によって、消化器(主に小腸)における食物蛋白の異常処理が引き起こされ、食物抗原に対して炎症誘発性の処理が行われる場合があります。
  • 食物抗原に対するIgE、IgG及びIgA抗体の増加は、免疫能低下の標識であることが研究結果として報告されています。例えば、食物物抗原に対するIgA抗体の上昇は小腸内でグルテンに対する自己抗体を産生するセリアック病の診断用マーカーとして有用です。
特異的IgA抗体に見られる免疫学的なトリガー効果は、経口免疫寛容低下が疑われる慢性炎症性疾患のスクリーニングやマネジメントに応用する価値があるといえます。
IgA抗体は、一次免疫反応を現わします。IgG抗体の半減期は長く20-24日であるのに対し、IgA抗体の半減期は5-6日です。またIgA抗体は免疫反応の進行時に出現する抗体です。臨床的にIgG及びIgA抗体の同時測定は総合的な評価に有用です。
IgA抗体は各種抗原に対して初期抗体としての役割を果たしています。抗原への暴露後、まずIgA抗体はs-IgA(分泌型IgA)として出現しますが、これは局所および粘膜免疫に属します。分泌型IgAは腸管に存在する抗原と結合・排除し、通常腸管に限定されている食物ペプチド、細菌、ウイルス、原生動物と真菌などの過剰な体内吸収を防ぎます。
IgA抗体は体の粘膜組織に存在し、消化管の小腸粘膜だけでなく、唾液、涙、呼吸器の気道にも存在し“免疫排除”の役割を担っています。
一般的に、IgAが不十分な人の血清には、多種類の食物抗原(例:カゼイン、ウシの免疫グロブリン、ウシのアルブミン、アルファラクトアルブミン、鶏のオボアルブミン、グリアジン)に対する免疫複合体という形でIgGサブクラス抗体が含まれる可能性があると考えられていますが、それは分泌性IgAが担っている第一の防衛線が潜在的不全に陥っているためです。
またIgA抗体が過剰に存在する疾患としてヘノッホ・シェーライン紫斑病が知られており、この疾患の場合は全てのIgA(サブクラスを含む)が増加し、各種食物抗原と形成された免疫複合体が血清中に見られますが、このことは、不全に陥った粘膜構造からの抗原の吸収が広範囲にわたって増加していることを示唆しています。
炎症誘発性の抗原処理は、恒常性機序の欠陥や、免疫を過剰に活性化する食物に対する経口寛容の崩壊によって引き起こされます。 一般的に血清IgA量はIgGと比較して少なく、血液中に循環しているIgAは全体の半分位であり、残りの半分のIgAは直接的・選択的に外分泌(分泌型IgA,)に輸送されます。
IgGと異なり、IgAはC1qとの結合や古典的な補体経路の活性化を行いません。IgAは別の補体系路(Alternate complement pathway)を活性化するといわれていますが、例えば異常合成などの病理学的異常環境下で構造の完全性が乱れることにより、炎症状態の一因となることがあります。残念ながら、どういった段階でIgGまたはIgA、もしくはその両方に指令が出される、という絶対的なルールは存在せず、IgAとIgGは、種々の慢性炎症性疾患に関連している可能性があります。
セリアック病やグルテン過敏における研究は進んでおり、食物特異的IgA検査に関する文献の大部分がこの疾患に関連するものです。
血清抗グリアジンIgAの選択的な増加が見られる疾患としては、セリアック病のような小腸疾患、クローン病、潰瘍性大腸炎、リウマチ熱、バージャー病、ヘノッホ・シェーンライン紫斑病(HSP)等があり、抗グリアジンIgAは小児セリアック病における粘膜損傷のマーカーと考えられています。また、HSPを発症している子供の血清中にIgAグリアジン免疫複合体が存在することは、腸透過性の増加を伴う腸粘膜層の変性を示しています。IgA腎症では食物特異的IgAの存在が示されていますが、その原因はまだ明らかになっていません。(例: IgA免疫制御障害、肝クリアランス障害)