大気汚染と乳児

ベンゼンは、交通からの大気汚染に対する曝露のマーカーとして知られています。これまでに、ベンゼンと交通からの排気によるその他の芳香族炭化水素類の複合効果が、未熟児出産、出生体重と新生児の頭囲に影響することが示唆されています。

Aguileraらによって最近行われた研究では、スペイン・サバデルのコホート研究の一環として、交通による大気汚染によくみられる芳香族炭化水素類への曝露が562人の妊婦の胎児成長に及ぼす影響を調査しています。この研究により、妊娠初期からベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、キシレンへの曝露(非住宅屋外環境で1日に2時間未満)があった場合、妊娠中期~後期における胎児の両頭頂径(BPD)の成長に低下が見られることが超音波検査による測定で示されました。BPDとは、胎児の頭頂骨の端から端までの長さを測定した横径を指し、妊娠期間の評価、胎児の発育の観察、そして胎児の体重を測定するために用いられます。

本研究から得られる結論の一つは、妊娠初期における交通からの大気汚染への日常的な曝露が胎児の発育に悪影響を与える可能性があるということです。

環境汚染物質パネルは、内分泌かく乱物質であると考えられているフタル酸塩に加え、ベンゼン、トルエン、キシレンを含む数種の芳香族炭化水素類の代謝物を測定します。この検査は、Dip’N Dry採尿ストリップを用いて分析物の安定性と回収の効率化を高めています。


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